上場企業の平均年間給与、628万円1,000円で7年連続増加

上場企業の平均年間給与、628万円1,000円で7年連続増加

2017.07.25

東京商工リサーチは25日、2017年3月期決算の上場企業2172社の平均年間給与調査の結果を公表した。平均年間給与は628万1,000円で前年より4万1,000円(0.6%増)増加した。

7年連続の増加も伸びは鈍化

業種別では、全10業種中、水産・農林・鉱業、金融・保険、不動産の3業種を除く7業種で前年を上回った。平均年間給与が最も大きかったのは建設業で711万8,000円だった。旺盛な建設投資を背景にゼネコンが牽引した。

出典:東京商工リサーチ2017年3月期決算「上場企業2,172社の平均年間給与」調査より(以下同)

2位は金融・保険(694万円)、3位は不動産(690万2,000円)だった。いずれも、年間平均給与が高い業種だが、金融・保険はマイナス金利や低金利競争により収益に影響、不動産では不動産価格の高騰による投資物件の動きが鈍り、給与に影響したと見られるという。下位2業種は小売業(515万3,000円)、サービス業(539万円)となったが、人手不足を背景に待遇改善が進んでおり、7年連続で年間平均給与は増加したとしている。

全体としても、2010年3月期以来、平均年間給与は7年連続で増加。49万1,000円の増加となっている。ただし、伸び率は2013年3月期以来の1%割れとなり、鈍化が目立つ結果になったとまとめている。

金額別でみると変わる印象

全体の傾向と業種別上位を見ると、平均年間給与の高さに驚きを感じてしまうかもしれないが、金額別で見た場合、少し印象が変わりそうだ。

平均年間給与を100万円刻みで見ると、500万円以上600万円未満が最多。このレンジには630社が入り、全体の29.01%を占めたとしている。次点が600万円以上700万円未満で同27.39%だった。500万円以上700万円未満のレンジに半数以上の企業が入ったことになる。

ちなみに、市場別で見ると、トップは東証1部の676万2000円。次いでマザーズが624万2000円だった。東証2部は553万7,000円となっており、東証1部と120万円近い開きがあったという。

一方で1000万円以上の企業は47社で同2.16%。トップは東京放送ホールディングス(TBSホールディングス)で1,661万5,000円、次点以降は朝日放送で1,515万8,000円、フジ・メディア・ホールディングスで1,485万4,000円と続いた。上位3社はメディアとなったが、それ以降には、金融、商社などが入り、例年通りの企業名が並んだ。

一連の結果から、平均年間給与の変動を探る場合は、業種の動きに着目し、そこから該当する業種における個別企業の変動を探ったほうが、細かな変化に気づけるようになりそうだ。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

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最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu